開館以来続くエコルとごしの夏の風物詩として、3度目の開催を迎えた「エコルキャンドルナイト」。今年は「ガラス瓶と植物のランタンで夜を照らそう」をテーマに開催しました。
ガラス瓶は3R(リデュース・リユース・リサイクル)を兼ね備えた容器で、ごみの削減、省資源、省エネルギーなどに役立っています。地球の地殻と同じ成分の天然素材を原料に作られているため、永続的に何度でもリサイクルができるエコな素材です。そんなエコ素材を使って、まずは8月10日~14日まで5日間にわたって、キャンドルナイト当日に展示するためのランタンを作るワークショップを開催しました。
ワークショップでは、まずは今年のテーマである瓶について説明。瓶は大きく分けると2種類(リターナブル瓶・ワンウェイ瓶)に分類されることや、瓶から瓶へのリサイクル率が76.5%と高いこと(2023年実績/ガラスびん3R促進協議会HPより)、実際にどんな物にリサイクルされているのか等をお伝えしました。
作り方を聞いたら、さっそく瓶ランタンを作っていきます。親子連れからご高齢の方まで、連日たくさんの方が参加してくれました。中には開館以来3年間、毎年参加してくれているという方も!お盆の時期ということもあり、親子三世代で参加してくれた方、遠方から参加してくれた方も多くいらっしゃいました。
花や葉の違いを感じながら、自分が好きなものを選んで瓶に貼っていきます。「星みたいな葉っぱだね」「ハートの葉っぱもあるよ」と、形を見つけて、見せ合う姿が楽しそうでした。
ランタンの装飾に使ったものは、全て自然素材で、押し花・押し葉・カンナくずです。この花や葉は、戸越公園や文庫の森を管理している「日本パブリックサービス株式会社」の皆さんに提供していただきました。
アジサイは剪定を兼ねて行われる「芽かき」という作業で切り取った部分、植物の葉は剪定した際に出た部分や雑草を刈った際のものをいただきました。それらをエコルとごしの職員・スタッフ・ボランティアで一つひとつ押し花(葉)をして準備しました。
カンナくずは、品川区で100年続く材木屋「株式会社池田元一商店」の皆さんに提供していただきました。カンナくずとは、木を平らに削る際に出るくずのことです。
さまざまな形の透明な瓶に、デザインは自由。葉や花を重ね合わせたり、花の輪を作ったり…皆さんとても集中していました。
選んだ葉と花を貼り終えて、ボンドでコーティングが出来たら完成!ボンドが乾くと透明になり、葉や花が浮き出てきます。乾くのが楽しみですね!
さて、迎えた8月17日(土)キャンドルナイト当日は、まだ明るいうちからエコルボランティアとともに展示作業をスタート。前日まで不安定な天気が続いていましたが、無事に台風一過の青空が広がりました。
18時になり、コミュニティラウンジでは、ライトアップに先立って毎年好評の箏アンサンブル「絹の会」によるお箏の演奏会が始まりました。お箏の独奏と歌から始まり、子どもから大人まで、多世代の参加者が楽しめる選曲で会場を盛り上げていただきました。
演奏を楽しんでいるうちに、外はだんだんと暗くなり、瓶ランタンの中の小さなLEDライトが輝き始めました。自分が作ったランタンはどこにあるかな?「見つけた!」という声があちこちから聞こえてきます。
「私のランタンには、大きい花をつけた!」「お父さんは、葉っぱが多いやつ!」「○○ちゃんのは、グラウンドの方にあったよ!」。約400個のランタンの中から、自分や家族、友達が作ったランタンを探すのも楽しみの一つです。
日が沈み、暗くなってより幻想的な風景が広がった戸越公園。日中の暑さも少し和らぎ、夏の夜のお出かけに子どもたちはウキウキしている様子。
夏らしい素敵な姿で遊びに来てくれた子たちとも出会いました!
キャンドルナイト当日は、開館以来初めてとなる夜のキッチンカーも登場!夕闇にも映える黄色い車体の「Izzy’s cafe」さんが来てくれました。コーヒーや自家製レモネードを楽しみながら、公園内をゆったり鑑賞される方もいらっしゃいました。
ワークショップに参加してくれた方だけでなく、ご近所の方やお散歩ついでに眺めていく方など、今年も多くの方と出会い、素敵な夏の夜を共有できた「エコルキャンドルナイト」。これからも形を変えながら、夏の風物詩として続けていきたいと思っています。
なお、ランタンは後日返却し、皆さんの元へ帰っていきます。お家で灯りを楽しむもよし、ペン立てやお気に入りの小物を入れて楽しむもよし。オリジナルの瓶ランタンとともに暮らしを楽しんでいただけたらうれしいです。
<参加者の声>
- 夏休みの自由工作のため参加しました。ビンについての知識も知れてよかったです。
- 瓶のリサイクルやペットボトルのリサイクル率がどのくらいの%なのかよくわかった。
- リサイクル容器、剪定材の利用と身近に感じられる題材、素材を利用した取り組みで子供にも理解しやすかったようです。
- 様々な押し葉・花を選ぶところからとても夢中になり楽しめました。
- 久々の図工を受けれたようで懐かしい楽しい時間でした。子連れでない大人も楽しく参加させていただけました。
- 子どもと自由研究用にキャンドルを作りに来館しました。子どもも押し葉押し花を付けるのが苦戦したと言っていましたがランタンというエコな風情あるものを作成でき、よい経験、よい夏のいい想い出になりました。
- ランタンはキレイで 琴の演奏もすばらしかった。
- 普段触れられないお琴の音色が楽しめました。
- とても幻想的で夏の夜に繰り出せて楽しい。
- とっても素敵な夜でした!
★会場の様子はエコルとごしのInstagramでも多数ご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。