2023年11月23日に開催し、大変好評だった「おいしいコーヒーを飲むために」の第2弾として、講師は前回に引き続き末包翔子さん(西大井 ambos coffee / バリスタ・ディレクター)と、新たに山田舞依さん(ONIBUS COFFEE / チーフサステナビリティオフィサー)をお迎えし、コーヒーにまつわる問題点やエシカル消費に繋がるスペシャルティコーヒーについて学び、美味しくて社会貢献に繋がるコーヒーの選び方を一緒に考えました。
<参加者の声>
- エシカル、スペシャルティコーヒーについて理解が深まった。
- スペシャルティコーヒーについて、どういったものかを理解することができた。また、このようなコーヒーを選ぶことで現地の方の生活が安定し、かつ、自然破壊の悪化を防ぐことができることを知ったので、コーヒーを飲むときの基準にしていきたい。
- 普段飲んでいるコーヒーについて知っているようで知らなかった事(スペシャルティコーヒー、コーヒーができるまで、フェアトレード等)を知ることができた。また知らないコーヒー(ルワンダのコーヒー)を知れたのがとても良かった。
エシカルとは…直訳すると「倫理的な」という意味ですが、ここでは「人や地球環境、社会、地域に配慮した考え方や行動」のことを指します。
はじめに、参加された皆さんへの質問から。
「毎日コーヒーを飲む方?」 ほぼ全員!!
「産地で選ぶ方?」 数名ちらほら。
「焙煎度で選ぶ方?」 おぉ~、多数! 「スペシャルティコーヒーという言葉を聞いたことある方?」 ほとんどいらっしゃいません。
スペシャルティコーヒーとは、生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされおり、コーヒー豆の品質だけでなく、透明性や持続可能性が高いことが特徴です。
まずは、コーヒーにまつわる問題点をいくつか挙げていただきました。コンビニや自動販売機でも手軽に購入でき、毎日飲んでいる大好きなコーヒーからSDGsを考えます。
前回に続き、今回も講義中に2種類のスペシャルティコーヒーをテイスティング。
1杯目はエチオピア産。参加者の皆さんにはお気に入りのマイカップを持参していただきました。
会場はとってもいい香りです♪
テイスティングをしながら、『エシカルなコーヒーの選び方』についてお話しいただきました。
◇スペシャルティコーヒーを選ぶ
◇生産者や農園の名前が追跡できるものを選ぶ
◇適正価格で売っていること
全てをすぐに行動することは難しいのが本音ですよね。
でも、末包さんと山田さんから、すぐにできるアクションを教えていただきました。
◆1週間のうちの1杯をスペシャルティコーヒーにしてみる
◆テイクアウトの時にはマイタンブラーを使う
◆コーヒー以外でも、消費行動を考えてみる
◆日常の中で身近なことから変えていく
小さな行動と思うかもしれませんが、頑張ろうとせず、できることから始めることがエシカル消費に繋がります。
2杯目はルワンダ産。酸味と甘さのバランスが絶妙で、お店でも人気の銘柄だそうです。ONIBUS COFFEEさんでは産地まで訪れて生産環境を見て、生産者さんとお話をし、新しい取組みなども積極的に行っています。
なお、大虐殺という悲劇を経て驚きの復興・経済成長を遂げ、「アフリカの奇跡」と呼ばれるルワンダ。ジェンダーギャップ指数で世界12位という男女格差の少ない国であるとともに、環境保護に関する先進的な取組みを行っていることはあまり知られていないかもしれません。脱プラスチック(ビニール袋の製造・使用・輸入などが法律で禁じられている!)推進のほか、住民たちは毎月決められた「クリーニングデイ」にごみ拾いをして、みんなで綺麗な街を保っているそうです。
コーヒーを通して、エシカル消費、世界のSDGsを知ることができた1時間半。
~最後に講師のおふたりからメッセージ~
『同じ美味しいコーヒーなら、自分にとっても誰かにとっても優しいコーヒーを選びませんか?』
(事業担当)