開催日:2022年11月12日 講師:品川区立品川歴史館 冨川 武史 場所:エコルとごし~文庫の森公園~戸越公園~下神明駅・古戸越橋跡~しながわ中央公園 |
今回は、「しながわ歴史散歩~戸越公園周辺~」と題しまして、品川区立品川歴史館の学芸員、冨川先生にお越しいただきました。
今回の講座では、エコルとごしを飛び出して、お屋敷や用水の跡を見に行きました。
まずは文庫の森と戸越公園。ここは、大名、細川家の下屋敷だったそうで、今でも名残があるそうです。それが、戸越公園や文庫の森にある池。江戸時代に作られたものの一部が今でも残っているのです。実際に歩いてみると、屋敷の大きさにただ驚かされるばかりでした。
また、用水の跡についても、解説していただきました。エコルとごしから、戸越銀座や下神明駅の方へ行くと、今でも坂が残っていますよね。水を流せるように、意図的に高低差を作った名残とのこと。細い路地に入ってみると、過去に使われていた石積みが塀の下から見えていました。今でも残っているのは、地形だけではないのですね。過去の人々の生活が垣間見えるようでした。
他にも、過去に使われていた古戸越橋が移設された場所へも行きました。実物を見ることができ、非常に貴重な経験でした。
多摩川から品川用水が引かれ、人々の生活に使われていましたが、昔は、下水もそこまで汚くなかったそうです。というのも、江戸時代はリサイクルの時代。人の排泄物は汲み取られて畑の肥料になっていましたし、そもそも洗剤がない時代でしたので、排水も今と比べると汚れていなかったのです。
近年、家庭から出てくる汚水の問題が議論されています。私たちの生活排水を見直す時期になっているのかもしれませんね。
(事業担当)