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イベントレポート

2025/9/14 特別講演会「発酵文化から紐解く、持続可能な社会のカタチ」

# 講座・ワークショップ

講座概要はこちら
講師:小倉 ヒラク[発酵デザイナー]

発酵デザイナーの小倉ヒラクさんによる特別講演会を開催。世界中の発酵文化を研究した中から見えてきた「持続可能な社会」についてお話ししていただきました。

<参加者の声>

  • 発酵の事を、歴史や伝統という視点から知る事ができて勉強になりました。改めて生活の身近に発酵がある事を実感できて良かったです。
  • ワクワクする内容で、日本独自の発酵文化の未来への継承を考えさせられた内容でした。
  • 神道や仏教とのかかわりや、たくさんの文化的な価値があることを知りました。新たな興味が広がりました。

最初に「発酵」とは何かを、「こうじのうた」を講師の解説を交えながら踊って楽しく学び、隣の方とも自然に打ち解け、和気あいあいとした雰囲気の中で講演会が始まりました。

世界の発酵文化をみてみると、ヨーロッパと東アジアでは菌の種類や数も異なります。ヨーグルトや甘酒のように両地域に共通するものもありますが、それ以外は、その地域の風土の特性と微生物の組み合わせで多様性が生まれているのだそうです。

そして、世界中の発酵文化の中でも、日本の発酵文化はトップクラスで、実に多彩。全国47都道府県を調査して知った、特に興味深い発酵食品を紹介していただきました。全国各地で継承されてきた発酵食品を見てみると、日本の多様な発酵文化が見えてきます。「発酵」の主原料はその土地にある生産物。土壌や水質、菌なども大きく関係し、土地の生態系と深く結びついているため、発酵文化を守ることは、森林保全や自然環境を守ることにつながっています。

最後に、「発酵」は、不要なものを微生物の働きで有益なものに変えるアップサイクルな性質をもつものであり、何千年も脈々と続いてきたエコロジーです。“僕たちの伝統は、誰かにとっての未来。遡った過去の距離だけ、未来へ飛んでいける”というメッセージをいただきました。

参加された皆さん、終始、感心して耳を傾けたり、うなずいたり、メモをとる姿も。講演後の質疑応答でも熱心なやりとりがあり、たくさんの気付きをいただいたとても豊かな学びの時間となりました。

私たちの身近にある「発酵」は、美容によい、健康によいということだけではなく、何千年も続いてきたサステナブルな文化であり、自然環境を守ることにつながっています。この先の持続可能な社会をつくるものであることをさまざまな側面から解き明かしていただき、「発酵」から世界、日本、社会をみる新しい視点をいただきました。

(事業担当)

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