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講師:四井真治[パーマカルチャーデザイナー/いのちの仕組みの暮らし研究家]
6月の「環境月間」に合わせて、パーマカルチャーデザイナーの四井真治さんによる特別講演会を開催。「人の生活が環境を壊すのではなく、人間が暮らすことで環境が豊かになる」持続可能な暮らしの生活実験のお話と、そこから導き出した「生命(いのち)」とは何かをお話していただきました。
<参加者の声>
- 四井さんの活動は、10年以上前から興味を持って拝見していました。今日初めて直接お話しを聞ける機会を頂き、改めて感銘を受けました。ありがとうございました。
- 理論や理屈だけではなく、ご自身の体験から学びを伝えてくれてわかりやすかった。
- 聞けば聞くほど興味深いお話で、大変興味が湧きました。今住んでいる場所でできることと向き合ってみようと思います。
「エコロジー」「サステナブル」「地球にやさしい暮らし」など、耳にはするけれど具体的にどんなことをしたらよいか分からない人も多いのではないでしょうか。いろいろな実践を重ねてきた四井さんから、何かヒントを得られるかもしれません。
20年以上の持続可能な暮らしは、多岐にわたる取り組みであふれています。始まりはミミズコンポスト、天ぷら油で車を走らせること、農作物の栽培、みつばちの飼育、コンポストトイレ、バイオジオフィルター、アクアポニックスなど。
たくさんの写真とともに語られるお話の中から見えたのは、ご家族と動物たちが自由でのびのびと暮らし、生活実験を楽しんでいる姿でした。
続いていく仕組みが「いのち」であり、続く仕組みの中に居れることこそ“本当の豊かさ”なのだと四井さんは考えました。
そして、“生と死”の定義から、「続く仕組み」についてのお話へと進みます。「生物はエネルギーを集めて蓄える一方で、無生物は風化・拡散していく」「生物はエントロピー増大の法則に抗っているわけではない」「人が暮らすことで土ができれば、持続可能な仕組みとなる」その延⾧線上に暮らしという秩序をつくる。物質・仕組み・いのちが相互作用しポジティブに働く「続く仕組み」の循環によってこの世界は形成されていることに気づいたと語ってくださいました。
質疑応答では、四井さんが持ってきてくださったコンポストトイレを囲み、たくさんの質問が飛び交っていました。四井さんはコンポスト歴30年、コンポストトイレは20年前から導入されています。
サイン会も終始和やかな雰囲気。
田舎と都会ではできることが違いますが、小さなことの積み重ねが大きな変化になります。いのちの仕組みに沿った生き方を考えることで、40億年以上続く仕組みの延長線上にある持続可能な仕組みを、私たちは実現することができるのではないでしょうか。
(事業担当)