みなさんは鉄道林を知っていますか?
鉄道林とは、ふぶきやなだれ、土砂崩れなどの災害から鉄道の安全運行を守るために沿線に整備された防災林です。今回の展示では、JR東日本の鉄道林の歴史や役割に加え、持続可能な活用について紹介しました。
鉄道林の美しい風景写真に、大人の方を中心に足を止め、じっくりと眺めていました。「見ているだけで旅に出たくなる」「鉄道林という存在を初めて知りました」といったお声も。
新潟の鉄道林で作られた集成材や、岩手の鉄道林で作られた内装用のパネルも並びました。
JR東日本では鉄道林の間伐材を使用したワークショップも開催しています。浮造り(うづくり)スタンプや、伐採された枝の置物、コースターなどが展示され、多くの方が手に取って楽しんでくれました。
建材などへの活用に向けた研究や開発もされており、コミュニティラウンジの中央には、新潟の鉄道林の製材を用いた組み立て式ブースも展示されました。手作業で組み立てができるため、災害時のシェルターとして活用も目指しているそうです。
「エコな未来へ」というメッセージが書かれた、エコルとごしの特製駅名標も設置され、子どもたちはブースの中に入って笑顔を見せてくれました。
期間中に開催された関連イベント「鉄道林のプロから学ぶ!鉄道林に触れてみよう!」では、参加者が作った浮造りスタンプの布の作品も展示されました。
鉄道林は主に寒さが厳しい東北地方などで見られるため、都市部に暮らしているとあまり馴染みはないかもしれません。しかし、災害から鉄道を守ってきた鉄道林は、木材として、オフィス家具、店舗什器(じゅうき)、広場ベンチなどに加工され、私たちの暮らしの中でも再び活かされています。また、私たちを守る避難シェルターとしても生まれ変わろうとしています。
今回の展示を通じて、自然と共に生きることの大切さや環境保護について考える機会となりました。JR東日本のみなさま、ありがとうございました。
(事業担当)