講座概要はこちら
講師:トミザワ タクヤ[NPO法人 東京コットンビレッジ]
私たちが身につけている洋服の多くはコットン(綿)からできています。コットンは土に種をまき、実が成る。野菜と同じように畑で栽培する農作物です。コットンの歴史や栽培方法、環境問題を学びながら、収穫した実棉(みわた)から糸を紡ぐまでを体験しました。
収穫されたばかりで種のついた状態のわたを「棉」、種が取られたものを「綿」と表します。
<参加者の声>
- 自分で糸を作ろうと思えば作れるということにおどろいた
- 綿を見たこともなかったので実際に手に取り糸になるまでの工程を体験出来て良かったです。
- 糸つむぎというきちょうな体験ができて、環境問題により関心が深まった。
私たちの身近にあるコットンは外国で生産されたものが圧倒的に多く、日本で栽培されたコットンの生産自給率はほぼ0%と言われています。明治時代前半までは、綿花は広く栽培され、政府が作物に関する収穫量等を統計している記録にも残っていましたが、昭和41年以降はその記載がなくなりました。
また、外国で生産されるコットンには、たくさんの農薬が使用されていることが多く、農薬による土壌や水の汚染、健康被害などが問題になっています。
畑で収穫した状態の実棉(みわた)。まず、棉から種を取り除く棉繰(わたぐ)りを体験。みなさん初めて見る道具に興味津々。
ローラーの間に棉の繊維を挟んでくるくる回すと、きれいに綿と種に分かれていきます。
次はカーディング(綿打ち)。綿をほぐして繊維を整える作業です。
少し力がいる作業なので、保護者の方にも手伝ってもらいながら整えていきます。
整えられるとふわっふわの綿に。わたあめみたいです♪
いよいよ糸を紡いでいきます。ふわふわの綿をつまんで、ゆっくり引きながら、少しずつ撚(よ)っていきます。
慣れてくると、1本の糸になっていきます。30cm位の糸になったところで、スピンドルというコマのような糸つむぎの道具でくるくる回しながら進めると、どんどん糸になっていきます。自然の恵みを感じながら、自分で糸を紡ぐ特別な時間。
最後に、スピンドルより大きな道具の糸車も体験させてもらいました!
Made in Japanのその先の「オーガニック」や「和綿」といった表示にも目を向けて、食べ物だけでなく、身につけるものからも自然の恵みを感じるきっかけになれたら嬉しいです。
(事業担当)