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講師: NPO法人海辺つくり研究会 理事長 古川恵太
最終回となった3回目の「海の教室ブルーカーボン」シリーズ。地球温暖化を防ぐ切り札とも言われているブルーカーボンについて学び、ブルーカーボン生態系の生えている場所に住む生き物を粘土で作りました。最後に、そこに住むハゼやカニ、タコなどの生き物についてお話をつくって発表しました。
<参加者の声>
- ブルーカーボン(アマモ)を知ることができた。
- 海の生き物のいろいろなことを学べました。
- 実際に生き物を自分で作ったことにより、子供が海の生き物のイメージが付きやすかったと思う。
ブルーカーボンとは、海の中に吸収される炭素のことをいいます。また、海辺に生えている炭素を貯め込むことができる植物たちのこともブルーカーボンと呼んだりします。植物は二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す光合成をしています。体内に残った炭素を含む物質が、空気に戻ると二酸化炭素の素になってしまうので、どこかに蓄えておきたい。それを蓄えられるのが、ブルーカーボン生態系です。
ブルーカーボン生態系が増えると、二酸化炭素が減って、地球が温まるのがおだやかになるのではないかと言われています。これが地球温暖化を防ぐ切り札として注目されています。さらに、ウミガメのエサになっていたり、魚の隠れ家になっていたり、一緒に生きている生き物がたくさんいる豊かな海辺になります。
今回はそんなブルーカーボン生態系と一緒に生きている生き物たちを紙粘土で作っていきます。
ハゼ・カニ・タツノオトシゴなど、いろいろな生き物たちができてきました。
工作の途中、品川や東京湾の海のお話しや水中の映像を見ながら、どんな生き物がいるのか探してみました。そして、その生き物たちがどのように育っているのか教えていただきました。
最後に、作った中から1匹選び、その生き物がどうやって生まれたか、何を食べるか、どんなことが得意か、どこが好きか、お話を作ってもらい発表してもらいました。
<発表内容>
- タコはたまごから産まれ、岩場で産まれます。泳ぐのが早く、からだの色が変わります。タコの動きが好きです!
(講師:口のような“ろうと”という器官から水を噴射することですごく早く移動することができるんです!)- クマノミは、イソギンチャクの中で産まれました。動き回って食べ物を探し、ちぎって食べます。色が好きです!
(講師:クマノミは意外とお肉が好きかも?!)- タツノオトシゴは、お父さんのお腹の中で育ちます。プランクトンなど小さな生き物を食べます。しっぽを草に巻き付けてエサをとります。形が好きです!
- ハゼは卵から産まれます。泳ぐのが遅いです。ハゼは色が変わります。好きなところは目が大きいところです!
(講師:海底を飛び跳ねるように泳ぎます。知らない人も多いかもしれませんが、びっくりすると色が変わります)
海の教室シリーズは、全部で3回開催しました。
1回目は「海辺のいまを調べよう」、2回目は「海辺を再生しよう」、そして今回は、「海辺の生きものがたり」と題し、植物や動物を紙粘土でつくって人と生き物の繋がりを考えました。
ブルーカーボン生態系を守り、増やすことが地球温暖化の抑制につながり、豊かな海が広がります。たくさんの生き物が暮らせる海をみんなで守っていきましょう!
(事業担当)