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講師:安永かおり[日本サステナブルフラワー協会 代表理事]/神山 薫[㈱ソニー・ミュージックエンタテインメント]
「フラワーロス」という言葉をご存じですか?フラワーロスとは、まだ楽しめるうちにお花が廃棄されてしまうことをいいます。
今回のワークショップでは、音楽ライブで回収されたまだ楽しめるきれいな祝い花を、捨ててしまうのではなく、集めてドライフラワーにしたポプリを作りました。
<参加者の声>
- きれいな花がすてられてしまうことをわかりやすい言葉で実物に触れながら学ぶことができ、子供は少し衝撃を受けているようでした。
- フラワーロスという言葉を初めて知った。”ロス”を減らせる視点を家庭でも話したいと思えた。
- よくライブとか行った後、花とかどうしているのか考えていたので、このような取り組みがあることに関心を持てました。
午前は子ども向け、午後は大人向けに開催。
始めにフラワーロスについて学びました。フラワーロスは、コロナ禍に花を多く使うイベントが軒並み中止になり、行き場をなくした花が多く廃棄されたことを機に注目されました。
生花店では、売れ残った花や、小さく咲いたり茎が少し曲がったりした“規格外”といわれる花が廃棄されています。一説には生花店で仕入れた花の30〜40%が廃棄され、経済損失は年間1500億円に上るとも言われています。
またイベントで贈られた祝い花のように、まだ楽しめるきれいな花が、大量に捨てられています。
廃棄された花は、ごみとして回収されると燃やされるので、地球温暖化の原因とされている温室効果ガスを増やしてしまうことが問題とされています。地球温暖化が進むと、人間の活動だけでなく、地球上の動物や植物の生態系にも大きな影響が及ぼされます。
ポプリとは、フランス語で「ごった煮」を表すpot-pouriiに由来します。壺などの容器に花びらやハーブ、スパイス、果物の皮などの芳香素材と香料を混ぜ入れしばらく熟成させ香りを楽しむアイテムです。
各テーブルに置かれたたくさんのドライフラワー。まだ香りが残っていて室内が華やかな色と香りで包まれていました。
好きなお花を選んで瓶に詰めていきます。午前の会は、小さな子どもたちが保護者と一緒に仲良く作業をしていました。
午後の会は、同じテーブルに座ったグループで会話を楽しみながら、講師の方ともお話ししながら、終始賑やかな様子。
8分目くらいまで詰めたら、アロマ(精油)を10滴ほどたらし、しっかりふたを閉めて、まんべんなくお花に行き渡るようにシャカシャカ振ります。このまま2週間ほど待って完成です。(待つ期間を「熟成させる」と表現するそうです!)
2週間後が楽しみですね♪
帰りに、規格外のガーベラをプレゼントしていただきました。まだまだきれいでかわいく咲いているお花ばかり。もったいないですね。
一人一人の地球環境にやさしい小さな行動が大きな力になります。お花が長く楽しめる上に、地球にもやさしい一石二鳥のフラワーロスの解決への取り組み。大好評だったため、第二弾を計画中です。お楽しみに!
(事業担当)