講師:NPO法人 小さな天文学者の会関東地区
星空や宇宙について環境問題の観点からのお話を聞いて、実際に星空観察を体験できる講座として毎年大好評。今年はあいにくの曇り空のため観察はできませんでしたが、その分たくさんのお話を聞くことができました。シミュレーターで雲の上に広がる星々を、解説を交えながら見ることができました。
<参加者の声>
- 人工衛星、デブリなど、よく聞く星座の話とは別の視点の話をお聞きできて興味が深まりました。
- くわしい話が聞けて楽しかったです。さらに興味・関心がもてました。
- 外には出られなかったけど、お話が楽しかったです。
「どこからが宇宙だと思いますか?」こんな質問から始まった講座に好奇心が高まります。実際には様々な定義があるようで、その一つに「カーマンライン」という海抜100kmの高さの基準線があるそうです。

<NASA ODPO から>
この無数の点は地球を取り巻く人工衛星の数を示しています。種類も様々で、観測衛星、気象衛星、通信衛星、放送衛星、測位衛星など、どれも私たちの生活に欠くことができない存在です。

<スカパーJSAT から>
ただし人工衛星として今も運用されているのは、軌道が判明している宇宙物体のうちの1割だけ。残りは運用を終了しても回収されずに宇宙に残っている「宇宙ごみ」です。さらに、衛星から外れた部品や爆発した破片は1cm以下のサイズで1億3千万もの数が漂っています。

<ローウェル天文台 から>
天体を撮影してもたくさんの人工衛星が映ってしまい、地上からの観察は年を経るたびに難しくなっているそうです。

<ステラナビゲーター12(株)アストロアーツ から>
衝撃的な話が続きましたが、シミュレーターでの今日見えるはずの星空観察も。みつけやすいオリオン座を基準として、様々な種類の星座の位置関係がわかりました。
今後の天体イベントがもっと楽しめるように、クイズを通して理解を深めました。
質疑応答では、「宇宙人はいますか?」という誰もが気になる質問も。ドレイクの方程式という計算によると、いる可能性が高いそうですよ。いつか会ってみたいですね。
外に出てみましたが、残念ながら空は雲に覆われていました。普段は夜の雲について思いを馳せることはあまりないかもしれませんが、星空観察の時には気になって仕方がない、というふしぎな体験をしました。
宇宙と環境問題、遠い関係のようで近い世界の話でした。私たちが活動することで地球だけではなく、宇宙にまで影響があるのだとわかりました。
宇宙のごみを拾うことは私たちにはできませんが、身の回りの世界がごみで溢れないように、自分のできることをしようと改めて思う機会となりました。
(事業担当)