講師:髙須賀活良 [アーティスト・ディレクター]
2025年2月26日(水)から開催の大型企画展、髙須賀活良作品展「草木の恵みと布のものがたり」で展示される作品の一部を来館者の皆さんと作りました。
使用した素材は、楮(こうぞ)という和紙の原料になる木です。この楮の木の皮をはがして煮た繊維を広げると、繊細な網目が現われてきます。講師である作家の髙須賀さんから繊維の広げ方のコツを教えてもらいながら、楮の布を作りました。
<参加者の声>
- 木の繊維がこんなに広がるなんてびっくりしました。
- 初めての体験で面白い。
- 楽しかった!もっとやりたい!
これが楮(こうぞ)の木を蒸して皮をはがして柔らかく煮た状態です。今回は阿波(徳島県)から届きました。木くずやごみなどが一切ない、この綺麗な状態にするだけでも、とても手間がかかっていますね。
講師から楮についてお話をうかがい、繊維の広げ方のレクチャーを受けました。木や草は、自らを支えるために複雑な繊維構造を持っているそうです。その繊維を壊さずに丁寧に広げていくことで、これまでに見たことのない不思議な網目のシート状の布が生まれます。
束になっている楮を揉みながら繊維を柔らかくして、指の平を使って少しずつ広げていくと、あっという間にこんなに細かな網目が生まれました。
コツを教わりながら、早速みんなで挑戦します。破けてしまいそうと、最初は加減が難しいようでしたが、子どもたちもすぐにコツをつかんで広げていきます。
こちらは3人で分担して広げてくれました。3人だとあっという間に終わり、もう1枚広げてくれました。
こちらの小学2年生、あっという間に美しいレースのようになりました。
気が付けば、こんなにたくさんの量に!
2025年2月26日(水)〜3月23日(日)開催の髙須賀活良作品展「草木の恵みと布のものがたり」の作品の一部となってエコルとごしに展示されます。私たちの身近な衣服のもとである「布」に着目し、「布と環境について」考えるきっかけとなる展示です。広げた楮がどんな作品になるのか、ぜひ見に来てください。
(事業担当)