エコルとごしは戸越公園の一角にあり、その緑豊かな立地を活かし自然観察講座を定期開催しています。いつもは公園で活動していますが、今回は残暑を避けるとともに来館者に気軽に参加してほしいという思いで、一階の総合案内前で講座を開催しました。
「花カレンダー」とは、花が咲く時期(花期)を月ごとに一覧表にまとめたものです。みんなで作った花カレンダーを楽譜の全音符にみたて、手作りの楽器で演奏をしました。花期を目からだけでなく、耳からも確かめました。
<参加者の声>
- 図鑑で調べるのが楽しかった。
- 学校で音楽の授業でやったら楽しそう!
- 楽器が作れてよかった。
花期を調べるために図鑑を使いました。図鑑で調べるときは索引を引くのが便利とわかると、さっそく調べていました。
知っている花は記憶をたよりに花期を思い出しました。人間と植物の関係には肌感覚も大切になります。
戸越公園で現在実際に咲いている花についても花期を調べました。もうすぐ見られなくなる花、まだまだ楽しめる花があることがわかりました。
調べた花期は、花カレンダーとして一覧表にまとめました。ここで気づいたことは、冬に咲く花がないということでした。
次に、オリジナルの楽器作りです。楽器の材料はクヌギなどの季節の木の実や野菜のタネです。
たくさんの中から好きな材料を選びます。野菜のタネの形や大きさ、色がこんなにもバリエーションに富んでいることがわかりました。
木の実やタネを筒に入れ、紙をかぶせてマラカスのような楽器に仕立てます。木の実の種類によって音は変わるかな?
実際に花カレンダーの楽譜をもとに音を鳴らしてみると、冬には、音が全く鳴らない「全休符」の月がありました。そこで、冬に咲く花を図鑑で調べました。冬に咲く花を記して、花カレンダーの完成です。演奏ではたくさん音を鳴らすことができて、子どもたちの笑顔も満開です!
今回は花期に注目し、季節によってさまざまな花が入れ替わりながら咲いていることを知りました。また、知っている花や戸越公園で今咲いている花の花期を調べたところ、冬に咲く花は出てきませんでした。冬というとあまり花が咲いているイメージはありませんが、図鑑で冬に咲く花を調べてみると、意外にもたくさんあることがわかりました。
エコルとごしの3階の常設展示「トイカケのジカン」にある1年ゾーンでは、このまま地球温暖化がすすむと桜の開花が遅れたり開花しなくなるという予測があると説明されています。子どもたちが作った花カレンダーを大人になって見返したとき、花期にかなり変化がみられるかもしれません。季節の変化を楽しめる未来を残せるよう、できることから取り組みたいですね。
エコル自然探検隊では、むずかしい環境問題を身近に感じられるような講座を開催していきます。次回は、10月16日(水)15:00-15:30、事前申込不要です。ぜひご参加ください!
(事業担当・けんけん先生)