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講師:エコルとごし 中藏館長
「エコル自由研究WEEK」の第3弾!
今回は「ZEBツアー夏休みSpecial!」と題して、毎週土・日曜日に開催している「エコルとごしの魅力とZEB関連設備を巡るツアー」を子ども向けのスペシャルバージョンで開催。環境にやさしい建物「ZEB」について学習し、エコルとごしのエコな工夫を実際に歩いて見てまわり、エコルとごしを“いちばん良く知っているひと”になってもらいます!
<参加者の声>
- 初めて参加しましたが、楽しかったです。
- 楽しかったし、太陽光(電池)について学べて良かった。
- もっと自分にできる省エネ対策をしてみたいと思った。
まずは
Q.ZEB(ゼブ)ってなんだろう?
A.「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)」の略。快適な室内環境を実現しながら、省エネにより使うエネルギーを減らし、太陽光発電などでエネルギーを創り出すこと(創エネ)で、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことです!
ZEBには4段階あり、エコルとごしは上から2番目(図の右上)、限りなくZEBに近い建築物である「Nearly ZEB(ニアリーゼブ)」に該当します。実は、東京都内の公共建築物で初めて「Nearly ZEB」の認証を取得した建物なんです。
つぎに
Q.エコルとごしにはどんな仕掛けがあるかな?
A.創エネ技術・アクティブ技術・パッシブ技術、この3つの技術を活用し、エコルとごしは「Nearly ZEB」を実現しています!
創エネ技術 :再生可能エネルギーを活用すること
エコルとごしでは屋上に288枚の太陽光パネルを設置!
アクティブ技術 :エネルギーを無駄なく、効率的に使うことで省エネを図る
◎居住域空調:床からの空調により、人が活動する高さ2mくらいまでを温度調整!大きな空間でも無駄なくエネルギーを使っています。
◎照明の工夫:照明はすべてLED。さらに人感センサーや昼光センサーで必要な時に必要な分だけのエネルギーを使用しています!
パッシブ技術 :必要なエネルギーを減らすことで省エネを図る
◎日射遮蔽(にっしゃしゃへい):建物の南側には大きな庇(ひさし)を設けて太陽の日射を調整!
◎外皮性能向上:外壁の中に断熱材を入れて熱が室内に入りづらくしています!
では、実際に3つの技術の設備や仕掛けを見にいきましょう!今回は、普段は一般公開していない裏の裏側までお見せします。
まずは、ご近所の都立大崎高校ペーパージオラマ部の学生たちが作ってくれたミニエコルで建物全体を見てみます。
エントランスにある「エコ見える化モニター」。外気温や地中の温度、太陽光発電がどれくらい創エネしているかなどの情報をリアルタイムで確認できます。
建物の北側・東側にある壁面緑化には、在来種の「キヅタ」を採用。直射日光を遮る役割や、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素を吸収してくれる役割もあります。いつも何気なく上がっていた階段から、壁面緑化の裏側を見ることができます。
南側にある3F菜園デッキの大きな庇(ひさし)。夏は太陽の強い日差しを遮り、冬は室内に太陽のあたたかさが入る設計に。
続いては、普段は入れない屋上へ。今回は太陽光パネルだけでなく、未公開エリアにも初潜入!地中熱の「ヒートポンプチラー」を間近で見てみます。ここでいう「チラー」とは水を循環させる機械のことです。
地中の熱は、年間を通じてほぼ一定(17℃前後)に保たれています。その安定した温度を活用して、夏場・冬場の空調エネルギーとして利用しています。
館内へ戻り、メッセージ展示のエリアへ。ここにも普段は見られないパッシブ技術が取り入れられています。それは、足元の換気窓(普段は格子で隠れています)。春や秋は電気をなるべく使わずに、自然換気で館内の温度を調整しています。
さてさて、最後の未公開エリア!3Fのとある場所には、居住域空調のパイプがあります。夏は約9℃くらいの冷水が館内の床下を巡っています。
中藏館長とともに一通り館内を巡り建物のおもしろさを知ったあとは、部屋に戻って今日のまとめ。エコルとごしのZEBには…
・電気をあまり使わない仕掛けがたくさんある
・電気の消費を減らすことが温室効果ガス削減につながり、地球温暖化を防ぐ
・自分で電気をつくる
など、さまざまな仕掛けがあることがわかりました。
ZEBに関する設備ではありませんが、エコルとごしには他にも環境に配慮した取り組みがたくさんあります。例えば、プラスチックごみ削減のためのマイボトル用給水機。1Fキッズスペースには、紙製の人工芝を敷いています。「何がエコなのかな?」「どんな効果があるのかな?」と考えながら、できることから始めてみましょう!
(事業担当)