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イベントレポート

2024/3/26-4/21 山本彌作品展「小さな生き物たちの大きな世界」

# 企画展示

企画展概要はこちらから

木々が芽吹き、桜のつぼみがふくらみ始めた3月26日から、エコルとごしで2回目となる大型企画展、山本彌作品展「小さな生き物たちの大きな世界」を開催しました。

エントランスでは、8つの巨大キノコのオブジェを展示して、みなさまをお出迎え。コミュニティラウンジでは、6mの天井高を活かし、森の命の循環をイメージさせる大きなモビールを展示しました。環境シェルフには、標本のように作られた、様々なキノコや植物の作品。そして大階段を上がった2F廊下には、着なくなったセーターなどをほどき毛糸に戻したもので作られた、綿毛の作品を展示しました。外に広がる戸越公園の森と繋がるイメージで、エコルとごし館内に山本さんの作品を展示することで、見逃してしまいがちな、キノコや菌類、植物、種などの小さな生き物たちを見つめ、彼らが自然の中で果たしている大きな役割、命の多様性、循環、そしてその中に私たち人間も存在していることを感じられるような展示にしました。

約1か月間にわたって開催した企画展が終わる頃には、公園の木々は葉を茂らせ、さわやかな初夏に季節は変わっていました。

<展示を見た方からのメッセージ>

  • 山本さんの身体を通して生みだされた作品によって、タイトル通り小さな生き物たちの世界が深遠な大きな世界であることを感じました。特に、セーターを解いて作った2Fのインスタレーションが美しくてかわいくてとっても素敵でした。素晴らしい企画だと思います!
  • 生まれ育った地元に素晴らしいエコルとごしがある事に感激です。木の下のトカゲ、子どもの頃は戸越公園にチョロチョロしていたと、昔を思い出しました。
  • 作品、とても素敵でした!ワークショップから生まれた種の作品は今後の展開もとても楽しみに感じました!(広い空間に広がった所を想像しました!) エコルとごしだからこそのクイズだったり、楽しみながら作品からこの世界の営みについてまで勉強できてとても有意義な時間でした。

 

木材をふんだんに使ったエコルとごしの館内に作品を展示。木の壁からキノコが生えているのを見つけられますか?

プックリとした形が特徴のホコリタケ

階段の手すり、壁掛け時計の横など、色々なところにあるキノコを探しながら楽しんでもらいました。ネイチャーボードには、キノコや菌類が自然の中で果たす役割などについて説明しました。展示にあわせて、環境シェルフにもキノコや木の実、菌類の本を揃えました。

館内あちこちに展示してある作品を全て見つけていただけるように、また、キノコや種などについて興味を持ってもらえるようにクイズカードを作成して、クイズに答えながら作品を楽しんでもらうようにしました。

クイズにチャレンジしてくれた方には、スタッフ手作りのチャームをプレゼント。山本さんの作品の写真を貼った色紙は、3Fメッセージ展示で使っているリサイクルペーパーです。落書きに使われてしまったメッセージカードを再利用して作りました。

展示パネルの中にクイズのヒントや答えがあります。

子どもたちは、一生懸命クイズに取り組んでくれました。

最後は答え合わせ。あとひとつ、キノコはどこにあったのかな?

エコルで出会っていっしょにクイズに挑戦しました!

好きなチャームをゲット!クイズ楽しかった!

全問正解。はなまるです。

環境シェルフには、標本シリーズの作品が並びます。フェルトや布で作られていますが、本物のように見えます。

世界の木の実と作品を並べて、実物に触りながら本物の種・木の実を探すコーナーも作りました。不思議な形の木の実がいろいろ。子どもも大人も目で見て、感触を確かめて考えていました。

コミュニティラウンジの高い天井からは、植物、種、菌類のオブジェがモビールになって、ゆっくり回る作品を展示しました。作品の下には、戸越公園で伐採された樹木の輪切りを重ねました。木の輪切りを手に取ってみると、、、。

木をひっくり返してみると、モグラ、くも、ヤモリ、ミミズなど小さな生き物がたくさん隠れています。

子どもたちは、エコルの森で生き物探しに夢中になっていました。

今回の大型企画展では、初めて階段と2F廊下にも作品を展示しました。

階段には、山本彌さんがさいたま市で展示を行った際、さいたま市民の方から寄付いただいたという、着なくなったり、使わなくなったりした、ほどいても良い思い出のニットの写真を展示しました。写真は、今回の大型企画展のポスター写真も撮影してくださった八幡宏さんの撮影です。

2F廊下には、色とりどりの毛糸で作られた「綿毛」が200個以上並びました。

浮遊感のある作品に囲まれ、幻想的な雰囲気の空間になりました。

森澤区長も展示を見に来てくださいました。

200個以上の作品ひとつひとつは、展示の高さ・場所を調整して、山本さんとアートボランティア福岡さんの手で展示されました。

今年の大型企画展も、遠方から展示を見に来てくださる方がたくさんいらっしゃいました。ありがとうございます。展示はもちろん、エコルとごしの施設、戸越公園の自然も満喫していただけたら嬉しいです。

近隣の商店街のみなさまには、店頭にポスターやチラシを掲示していただき、それを見て多くの方がご来館くださいました。また、品川区が管理している街中の掲示板や、品川区庁舎のエレベーターにもポスターを展示して、開催を多くの区民の方に知っていただくことができました。この場をお借りして、ご協力いただいたみなさまに心よりお礼申し上げます。

これからもエコルとごしは、地域の皆様に愛され、活用いただけるように一同励んでまいります。

子どもたちからのメッセージ

  • エントランスの大きいきのこがお父さんより大きかった。おっきすぎー!
  • キノコがこの世にいないと、世界は枯れ木や生き物の死骸でいっぱいになってしまうから、キノコは大切な存在なんだなと思いました。
  • わたしは、キノコのことをぜんぜん知らなかったので難しかったです。でも楽しかったです。またやりたいです。

会期中みなさんが書いてくださったメッセージを会場に展示しました。心温まるメッセージ、励ましのお言葉たくさんありがとうございます。クイズカードに挑戦してくださった方は、なんと約880名。手書きのメッセージは約400名の方が寄せてくださいました。WEBアンケートでも、たくさんのご意見・ご感想を寄せていただきました。ありがとうございます。

WEBアンケートに答えて下さった方へプレゼントした木製キノコバッジ。エコルとごしのトレードマーク、プレイフルが刻まれています。

最後に、素晴らしい作品を展示してくださった山本彌さんに心より感謝申し上げます。ワークショップ開催時以外にも来館者の方と気さくにお話をしてくださったり、会期中に作品の一部が破けてしまったところを修理してくださったり、1か月の展示期間中に何度も足を運んでくださいました。山本さんの作品とお人柄で、来館されたみなさんとコミュニケーションをとりながら、エコルとごしのスタッフも展示を大いに楽しんだ1か月でした。本当にありがとうございました。

(事業担当)

★展示の様子はエコルとごしのInstagramでも多数ご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
★関連イベント「わたしたちの種をつくろう」イベントレポートはこちら(子ども向け / 大人向け

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