日時:8月8日(火)13:30~16:00 |
品川区には多くの企業がありますが、エコルとごしのある戸越周辺にSMK株式会社という電子部品を作る、まもなく創業100年の老舗メーカーがあります。
電子部品は、今や私たちの生活のあらゆるところに使われています。
携帯電話、ゲーム機、自動車、リモコン、タッチパネルなどあげたらキリがありません。
電子部品を作る時に環境にどんな影響があるのか、とても気にしているということがわかりました。使用する材料の安全性、工場から排出されるもの、製品として使用される際の環境への配慮などなど。
製品や材料の梱包材をリユース、リサイクルすることまでも広く取り組まれています。
電子部品を作る工程で、「はんだづけ」という技術はとても重要です。例えば今回参加者がトライするラジオ工作では、電気の通り道のある銅箔(ドウハク)のある板の基盤とラジオ部品をつないで、電気が流れるように溶接する技術です。
300度程温度のあがるこてで、銅箔(ランド)を溶かし付けますが、材料に鉛が入っていると、製造過程や製品廃棄の際、酸性雨などにより溶け出して地下水を汚染する問題が心配されます。そこで鉛を含まない「鉛フリーはんだ」を使用しています。
お楽しみ工作に入る前に、地球環境についてクイズを取り入れながら、みんなと考える時間がありました。温暖化、動植物の絶滅危惧、資源や地球汚染、フードロスに関することまでお話がありましたが、参加の皆さんの意識もクイズの正解率もとても高かったのに、驚きました。
さていよいよラジオを作ります!
普段は学校や家庭で見慣れない道具に、ドキドキ。
はんだづけの要領について各テーブルに専属インストラクターの説明を受けてスタート。
インストラクターがやると、簡単そうにみえますが実際にやってみるとなかなかうまくいきません。さらに理想の形(富士山のような)に仕上げるには、繰り返し練習が必要。
うまくできるコツがいくつかあることを教えて頂きました。位置や角度をかえたり、こてを当てたり、外したりのタイミングをはかったり。
一つ一つが小さく細かい部品なので、よく見ないといけません。
モノづくりは経験と時間なくしては、成り立ちません。多くが工場ラインでオートメーションで作られる製品ではありますが、元々はこうして職人のように手先を動かし、感覚を得ながら作られるのです。試作品や部品によっては、この手作業がいつの時代でも大切です。
ほとんどの長い時間をはんだづけに費やしました。ラジオに内蔵されている抵抗やコンデンサ、ツマミ、スピーカー、電池ボックス、F Mアンテナなど、次々に取り付けていきます。
全ての部品が付けられて、いよいよラジオが完成です。さてさて、ラジオ電波をうまく受信したら、放送が聞こえてくるはず・・・・
あちこちからラジオのアナウンスの声や音楽が聞こえてきました!!全員のラジオ製作が成功しました。音が出た時のみんなの笑顔から、そのうれしさがよく伝わってきて、最後は大きな拍手で終了した講座。達成感と満足感があふれていました。
仕上げにラジオポーチをシールでデコレーション。
世界に一つのマイラジオをみんな大切そうに持って帰りました。
他にもSMKでは、社内でフードドライブを実施したり、子ども食堂を開催したりと、品川区の企業として地元に役立つことを多くお引き受けくださって、より住みやすく安心できる品川区になるべく貢献されています。
区内には他にもがんばる企業がたくさんあります。今後もご紹介していきます。
(事業担当)