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活動レポート・ブログ

2023/4/23 戸越公園の伐採樹木でバードホイッスル作り~鳥たちとおはなしできるかな?~

# イベントレポート

日時:2023年4月23日(日)9:30~11:30
講師:増満兼太郎
場所:3F多目的スペース

エコルとごしの建物があった場所には、かつて何本かの木が植えられていました。

エコルとごしを建設するにあたって、できる限りの木は移植をしましたが、何本かは木が弱っているなどの理由で伐採することになりました。戸越公園で長年生きていた木を、木材として大切に使おうと、エコルとごしでは小さな輪切りや丸太にして、木のネームプレートを作ったり、子どもたちとオブジェにしたり、ワークショップでマグネットを作ったりしてきました。

今日のワークショップは、講師の増満さんに伐採樹木を使い、自然と繋がるワークショップをテーマにバードホイッスル作りを教えていただきました。

バードホイッスルの仕組みはとても簡単で、硬い木に穴を開けてそこにネジを入れて回すと、摩擦でキュッ・キュッと鳥の鳴き声のような音がします。

今回のバードホイッスルは中央に25mmの穴を空け、これは鳥の巣や池や空のイメージです。音を出すためのネジを入れる5.5mmの穴は、ボール盤を使って垂直に正確に空けました。子どもたちは、はじめて触れる機会を前に少し緊張した表情。革ひもを通す穴は、ハンディー電動ドリルを使いまた。こちらも子どもにとっては、少し重い工具ですがスタッフに手伝ってもらいながら、みんな自分で穴を空けていました。大人が使う道具を使ってみて、みんなとても満足そうな表情です。

今回の講座では、保護者の方にもご参加いただき、子どもと大人が一緒に工夫しながらモノ作りをすることも大切なテーマにしました。
また、工具を使うことについても大人が一緒に作業をすることで、安全に今までに経験したことのない経験をしてもらいたいと考えました。経験をひとつひとつ重ねることで、子どもたちの小さな自信に繋がり、自分で何かを生み出そうという意欲や発想にも繋がると考えました。

木にしっかり穴を開けられた後は、紙やすりで木を磨き、穴にネジを入れて音の出かたを試してみました。何度かネジを入れて回してみると、ネジが動きやすくなりキュッキュッ・ピッピッピッと音がでました。このネジは、市販の蝶ネジを講師の増満さんが加工して、小鳥の形に削ってくださいました。手間をかけて、工夫することで唯一無二のモノが出来上がります。そうして作ったものは、愛着がわいて自然に大切にしたくなりますね。

仕上げにポスターカラーで絵を描いたり、好きな色を塗ったりして仕上げました。木の素材を活かし、焼きペンで絵を描いたり、名前をいれたりする子もいました。焼きペンを使うのも初めての子どもが多く、みんな慎重に丁寧に描いていました。

会場には、メジロ、コゲラ、ヒヨドリ、シジュウカラの本物の巣を並べて、参加者に見ていただきました。これからの巣は、増満さんの家の庭に小鳥が作った巣です。子育てが終わり使われなくなった巣を取っておいて、子どもたちに見てもらうために持って来てくださいました。それぞれの巣を観察すると小鳥たちの色々な知恵が感じられるようでした。

増満さんが暮らす山梨県北杜市で観察できる野鳥たちのお話を伺って、目の前の本物の鳥の巣に、子どもたちは目を輝かせて見入っていました。そして、コゲラの巣穴に指を入れて、中に詰められた綿毛をさわって、「フワフワがいっぱい入っているね!」など感動を分かち合っていました。

それぞれに工夫をこらして、オリジナルのバードホイッスルが出来上がったら、3Fのデッキに出て、音を鳴らしてみました。

すると音を聞きつけたヒヨドリが何羽も寄って来て、音を聞いているようでした。

こどもたちは、目を輝かせて「ヒヨドリが様子を見に来たよ!」「ネジの回し方で、違う音がでた!」「鳥の鳴き声も声によって意味が違うみたいだよ。ディーディーディーという鳴き声は、警戒している声なんだって。」などなど講師の増満さんに発見したことを一生懸命に伝えていました。

ワークショップが終わった後は、戸越公園でバードホイッスルを鳴らしながら、自然観察をしている子どもたちも見受けられ、自然と仲良くする方法がひとつ増えたようです。

最後に講師の増満さんからの言葉を書き添えたいと思います。

子どもとお父さんお母さんの親子参加を僕のほうからリクエストしました。自然への興味や手を動かしてする工夫は、子どもたちの心にある大切な種。家族で「ああだね。こうだね。」と言いながら、みんなで種に水やりをする。そうやって新しい時代に向かって芽をのばして行って欲しいなと思うからです。
面白い!と心が震えるバイブレーション、どこかにずっと残して欲しいなと思います。

(事業担当)