日時: 2023年5月21日(日)10:00~11:30 |
今回講師を務めてくれるのは、パタゴニアの元日本支社長であるジョン・ムーアさん。
「今日の朝は何を食べましたか?」ジョンさんの問いかけから講座がはじまりました。
私たちが毎日食べている、お米やパンや野菜。それらは、どこでどんな育ちかたをして、私たちのもとにやってきているのでしょう。
野菜や植物の種は、とてつもなく長い間その種が命を繋ぎ続けてきました。種から芽がでて、花が咲きそして種を結んで次の世代へ。その中で、遺伝子の多様性が育まれ、同じ野菜でも様々な種類、品種が生まれてきました。多様性があるから、環境の変化にも対応して、遺伝子を繋ぎ続けてこられた、多様性こそ生きる力なのだというお話を資料を見ながら教えていただきました。
しかし現在は、急速にその多様性が失われています。この100年で野菜など作物の94%の遺伝的多様性が失われているそうです。
現在日本で農業として栽培をされている野菜の90%がF1種で、均一に栽培しやすく改良された種です。またそれらのF1種のほとんどが、海外で作られている種だそうです。国産野菜と言っても種を輸入しなくては、野菜が育てられないのが現状。前半は、種や農業の現状、慣行農法による農薬や化学肥料の使用による、土地の荒廃についてのお話を伺いました。
自然の土を少し分けてもらって、自分で蒔いた種を自分で育ててそれを食べられたらどんなによいでしょう。そして、種から種をつないでいくことが出来たら、また自分で育てることができますね。
今日はどんなところでも、野菜を育てることができる地球の環境を再現したPLANET GARDENをジョンさんに教えてもらって作りました。
2Lのペットボトルの上の部分を切り取って、軽石、ゴロゴロした土、黒っぽく湿り気のある土を層にしていれます。
そこに今日は、緑色をした加治屋大豆を3粒か4粒まきます。1粒ではなく、豆がさやに入っているように、何粒か一緒に蒔くようにするとよいようです。
周りには、ソバと小麦を蒔きます。ソバと小麦が根を生やし、その根の周りに微生物が育ち、大豆を元気に育てるようにしてくれるそうです。
種をまいたら、落ち葉を小さくちぎって、ふんわりお布団をかけるように種の上にかぶせます。そして霧吹きで シュッシュッシュッ と3吹きだけ水をかけます。
ジョンさんからは、「今日作ったPLANETGARDENをお家に持って帰ったら、どこに置いたら元気に育つか、植物の気持ちになって自分の頭でよく考えてみてくださいね。」というお話がありました。今日のワークショップは終わっても、種が芽を出し、育って花を咲かせ、実をつけ種になるまで、このワークショップは続きます。
みなさんのPLANET GARDENがどのように育っているか、エコルとごしに来た時に教えてくださいね。
人間が生きる上で、一番大切な空気、水、土、光。どれも自然の恵みです。私たち人間は自然があってこそ生きて行かれていることを忘れないでいたいと思いました。
(事業担当)